◆この研究のキーワード
#マテリアルプロセッシング #無焼成セラミックス #メカノケミカル処理 #表面改質
メカノケミカル処理と呼ばれる粒子表面改質手法を用いて塩基性水溶液に対する反応性を向上(活性化)させ粒子同士に無機ポリマーを形成させることにより、難焼結性セラミックス粒子でも100℃以下でバルク体を作製できる技術を有しています。本研究では、産業副産物であるアルミナ・シリカ系粒子を原料として改質処理を施した場合の粉砕・活性化ダイナミクスを明らかにするとともに、普通ポルトランドセメントに匹敵する高強度無焼成セラミックスの作製に成功しました。

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メカノケミカル処理で粉砕・活性化させたフライアッシュ粒子の粉体特性を評価した。さらに、メカノケミカル処理時間に対するアルカリ溶液へのイオン溶出挙動変化について「粉砕効果」と「活性化効果」の複合モデルを提案し議論した。
(研究成果)
1. Kunihiko Kato, Yunzi Xin, Takashi Hitomi, Takashi Shirai, Surface modification of fly ash by mechano-chemical treatment, Ceramics International 45, 849-853 (2019).
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メカノケミカル処理により活性化したフライアッシュ粒子の化学構造を調査するとともに、活性化処理が無焼成固化体の微構造、化学構造および機械的強度に及ぼす影響について詳しく議論した。
(研究成果)
2. Kunihiko Kato, Yunzi Xin, Takashi Hitomi, Takashi Shirai, Fabrication of solidified bodies by utilizing mechanochemically modified fly ash powder, Journal of the Ceramic Society of Japan 128, 224-228 (2020). (Open access!)